見た目と中身が反比例

俳優さんが好きで舞台を見に行くオタク未満の日記。盲目的で肯定的。

白痴

若手俳優について

悔い改めろ。お前の物語を生きぬこと

白痴、観劇してきました
るひまだし、ほさかさんだし、みねくんだし、って興味が湧かないわけがなかった!

でも原作読んだことなくて、知り合いに「(話の内容的に)たぶん苦手な系統じゃないかな…」って言われてて少し心配ではあったんだけど、その予想は正しかった……だって文学作品だもんね

もう見終えて座席立って劇場出て歩いてる間ずっとしかめっ面

単細胞すぎてわかりやすいハッピーエンドが好きなので、ハッピーかはさておくとしてもわかりやすくはない!!
原作自体がたぶん難しいんでしょうけどわかりやすくは、ない!
めっちゃめちゃ考えさせられました
しかめっ面で劇場を出たのは、つまらなかったんじゃなくて、考え込んじゃっただけです

これはもう国語と道徳の授業でした
文学作品だもんね……


物語は終わっても人生が終わるわけじゃない
これからも続いていくから明確な答えを提示されるわけじゃなくて、救われる人もいなくて
あーたのしかった!では終われない作品でした

惹き込まれてくけど置いてけぼりを食らったような感覚
あの世界からまだ帰ってこれてないようなかんじがしてます



伊沢役の小早川くんは、頭がよくて真面目で俗悪に潔癖なところが小早川くんの見た目の印象にすごく近いなと思います
終盤に住民たちにボロクソ言うシーンはおお〜〜…と思いました
1番狂ってたのは伊沢さんだった……

サヨさん役の熊手さんはすっごい…天使みたいな声でしたね
小さくてかわいかったなぁ…
伊沢の妄想?心情表現?の場面でしかハッキリとしたセリフがないのは相当難しかったと思います

タバコ屋良かったです
1番すきかも
色ボケはいやだけど、なんかいじらしいとこがもう、すべてを許せる……気がする
最後は美しかった…おばあちゃん…
女子ルックのへいにーはかわいい!ほんと毎回毎回かわいい!
ぼくとしょカウントダウンの女子高生へいねえもかわいかったよ!!


少尉役の龍くんは、悪役というかこう、クセのある役が似合いますね
笑い方がちゃんと嫌悪感を抱けた
あの声は龍くんの武器だなぁ、好き

少尉さんとタバコ屋のおばあちゃん、切ないなぁ〜
ブコメ脳なのでとても悲しい
現代人のツーショットが微笑ましかったです
タバコ屋のおばあちゃん来世で幸せになって……


碕くんのあの女の子ね、家鴨
「ホントは生みたかったんでしょ?」
「まぁね」
のとき、もう…もう……もおお〜〜〜っ!ってなった
愛情が無いわけがないんだなぁ、人間だもの
現代人のときの碕くん、ああいう人いるよねって思った
下まつげ素敵で羨ましいです



みねくんのあの役は、とにかく怖くて美しかった…
真っ白すぎてみねくんは怖いですね
ギャングアワーからの振り幅すごない…??
木ノ本嶺浩は、すごい。(語彙を失うレベル)
客降りからのスタートって緊張しないのかな…かっこよかった
杖振るシーンの杖捌きもかっこよかった
序盤にサヨさんとケタケタ笑ってるとこかわいかった!!くるくるキャッキャってとこかわいかった…
屋根の上に登って探し回るほどサヨさんのこと好きだったのかなって考えると、ちょっと伊沢さんにモヤッとする





どの人も多面的で醜い面があれば美しい面もあって、もう見終えてから心の負荷がすごかった

自分の発言が矛盾していることに追い込まれてく伊沢さんの演技は、じっとりと汗をかくようなドキドキ感で息苦しくなりました

ラブシーンと豚(役の佐伯くん)が豚(役のキャスト)に襲われてる?喰われてる?シーンはしんどかった
文学作品だから…文学作品だから……でも生々しいの苦手……でも文学作品だから…!!
小早川くんも熊手さんもすごいんだもん…
2回あるなんて聞いてないぞ、とは思いましたね



ほんと…ね、あそこで死ねたら最高だったのにね
でもそこで終わってくれてたらこんなずっと考え込むようなことにはなってなかったと思います



ほさかようさんのお話はぼくとしょのアリスと今回で2回目のはずだから、もしかしたら違うかもしれないんですが、こういう薄暗いというか考えさせられるかんじの作風の方なんでしょうか
アリスも白痴もちょっと似てるとこあるなぁと思ったんですよね(白痴は原作モノだけど)
生きることへの絶望とか諦めとか薄暗さと一緒に、希望を添えて出してくる
黄身くらいの希望をちょこんって
たまたまその2つがそういうやつだっただけかもしれないですけど

違うかもしれないんですが!
違うかもしれないんですが!!
でも白痴は希望のカケラは見つけられなかった




結論

白痴良かった



余談ですが、私は初シブゲキだったのにギリギリの電車に乗ってしまって勢いよく1○9に駆け込んで「ちがう!隣!!」ってやりました
今年の抱負も、はじめての劇場には余裕を持って向かう、です