見た目と中身が反比例

俳優さんが好きで舞台を見に行くオタク未満の日記。盲目的で肯定的。

5DAYS 辺境のロミオとジュリエット

若手俳優について
Rock musical
5DAYS 辺境のロミオとジュリエット
観てきましたよー


見学会でチラ見せだけでもうカッコよくて、絶対私これ好きだって思ってたけど、やっぱり好きだった。




好きだった!!!











以下ネタバレ、個人的解釈等を多大に含みます。







ハワル正直面倒くさい。
情熱的でロマンチストだけどネガティブで、ほんと面倒くさい。イラッッッイラするなぁ!って思ったらロミオがそうなんですね。じゃあ仕方ない。


リェータと出会って2人で町はずれまで走って来たとこのシーン
リェータが「いろいろやり直したい!」って言ったとき、隣で覗き込むハワルめちゃめちゃかっこいい。
うわっかっこいいって思った。イケメンだ。


「恋なんてこれっぽっっっっっっっttttttttちも知らなかった!!」のとこかわいかったです。
あの曲すごくかわいいし元気になる。すき。
でもあれもまあまあ落ち着けよ、ちょっと冷静に考えよう?ってなるけどかわいいからいいや。


『哲学でリェータが作れるなら』は面倒くさいを極めてて、とりあえずいいから話を聞けよ、と。
東さんすごい熱量。でも落ち着いて話を聞いてくれ。頼むから。


もう少しこう、なんか……ハワルは上手いこと立ち回れなかった?不器用が刃物を持つんじゃない。危ないから。



ハワルが死のうとして銃を構えても撃てずに苦しんでのたうち回るシーンから、ナイフに持ち変えてそれでも死ねずに泣きながら何度もナイフを握り直すシーンまでの迫真の演技は、観に来る価値があったなと思いました。
あんなお芝居初めて見たかもしれない……たぶん。痛々しくてしんどくて、もう勘弁してくれよと思いながら頑張って見届けました。


東さんお顔ちっっっちゃくてスタイル良くて、ダンスが上手くて歌が上手くて、人類の遺伝子に無限の可能性を感じる。……………………奇跡。
ただでさえ体格差あるのに、さらに手足が長いからリェータを抱きしめるシーンはガッチリ包み込んでて可愛かったです。
東さんの歌声がすごく希望をくれるような美しさだったので、本当にちょっと救われそうって思ったんですけどね……そんなことはなかったですね。だってシェイクスピアなんでしょ?知らんけど。
あの状況じゃ死ぬのも生き残るのも勇気いるよぉ…




リェータほんとにかわいい!好きという感情で動いてる彼女はキラキラしててすっごくかわいくて、すっごく魅力的でした。
真夏のひまわりみたいなイメージで、あったかくて可憐で眩しかったです。
初めてハワルに出会ったときのリェータはとくにかわいかった……
「軽い女じゃないから!」
「ごめんね、いろいろ!」


「そうよね、奪われるんだもの!」
「どこでそんな言葉覚えたのよもうっ!」
ちょっと落ち着け。


微笑ましくて可愛らしくて、見てるだけで自然と笑顔になりました。
『会いたい気持ちが世界の中心』の「と、び、こ、え、る、わ!」の、るーーわーー!の力強い歌い方がすごくすごく好きなんです伝わってください。


ハワルを守れるのは自分だけだと、そのことが誇らしいと言った彼女の強さが眩しい。
(それにくらべておまえときたら!!!)
15歳でそんなこと言えるってすごい。


力強い歌声も感情のままに歌っているリェータらしくてもうほんとに愛おしいーー!
豊原さんの弾けるような動きもキレイな歌声も、なにもかもがリェータにピッタリで、上手く言葉にできないんだけど、ありがとーーー!!!!って思いました。ありがとーーーーーー!!!!!!
リェータを演じてくださって、つくってくださって、出会わせてくださって、ありがとうございます!!





ポドフはチャラくて適当で、ムードメーカーで、たぶん1番いろんな愛に飢えてたんじゃないかな。
自己愛が薄いというか、いろいろコンプレックスを抱えてるせいでいつまでも愛が満たされない。親友たちにさえも一線引いてしまってて、ナウチにちょっと雑に接してたのも、そういうところからなのかなーと。
ハワルはなんか新しい恋をして先に進もうとしてるし、ナウチは教会の新米牧師としてお祈り行ったりしてるし、中途半端な自分に嫌気が差してたんですかね。


「昼も夜も性欲に溺れてたいんですけどー!」のときの、あいつ って結局誰なんですか。パンフ読んでもわかんないんですが。……だれなんだろう…ハワル…?だとしたらつらすぎる。
そしてそうなると私はもっとハワルが嫌いになる。


魚と小鳥の歌はすごくつらいですね。
魚はポドフで釣り竿の主はハワル?
小鳥がポドフで男はハワル?
だとしたら、だとしたら相当つらい。
柳下さんの声が曲調と合ってて5割増でつらかった。


ポドフくんに関してはちょっと理解が深められてなくてすごく悔しいんです。
ただハワルがナイフを握りしめてるときに必死に両手を祈りの形に組んでたのが1番印象的で、たぶんあのとき彼は初めて神様に祈ったんじゃないかと。


柳下さんが何気ない会話の場面での表現の仕方が毎回違ってて、本当にこの人すごいなぁと思いました。





ナウチはさすが牧師様で。
ハワルとリェータが主題になってるんだと思うんだけど、ナウチはその中で1番あの世界のリアルを表してたと思います。
序盤に現状をポドフに説明するセリフがあったり、観客に近い位置で舞台上の世界と繋げてくれたのもナウチだったんじゃないかなーとかおもった。
ハワルとポドフの様子を伺うじゃないけどちょっとズレてる位置にいるのがまたリアル笑
ダンスがちょっと情けないのもかわいいけど、あれわざとだったらやばい……中山さんやばい。


優しくて優しくて、慈愛の塊でまさに牧師様。
「目の前の人間を愛しなさい」ってドゥーシャの言葉に対して、「だからポドフのそばにいてやるんだ」ってもう…名シーンですよ。


僕の祈りはなんにもならない。本当の祈りとは、行動することだ。って気付いた彼はこの先どんな牧師になるんだろう。



ナウチくんはハワルを殴っても許されるよ


(中山さんの歌声、優しくて柔らかくて、誰かに似てる……ってモヤモヤしてたんだけど、元うたのおにいさんのDおにいさんに似てる、と思う。)





シーラは悪役というか、あらゆる線を象徴する役でしたが、たぶん誰よりも愛が深い人なんじゃないかとも思いました。
リェータとハワルが出会う前と後で目がもう違ってて、ハッキリとした憎しみと怒りが滲んでて、怖かったですね。
上手く言葉にできないんだけど、目が!目がちがうの!光が消えて、憎しみが溢れてて、完全に周囲をシャットアウトしてるみたいな。


妹を守ることと血を残すことに視野が狭まってったんだろうな。でもあれだけの描写しかないとただのモラハラDVお兄ちゃんだよ。
リェータがあんなに真っ直ぐ感情表現ができる子に育ったのは、間違いなくシーラの育て方がよかったからなのにどうしてお兄さんはあんな……。


ただ、花嫁にする って言っててもリェータを異性として見てたのかが微妙。
ドゥーシャもデルヒの人間も差別してたから、血にこだわるのは自然なんだけど、そこがなんか腑に落ちない。
そもそも混血とじゃ綺麗な血にはならないのでは?
宗派も違ってる2つの血が混じったリェータは、いつか差別の対象になると思って、それを守るために結婚って道を選んだのかなぁとか思っちゃうのは、私がシーラをただの悪役で片付けるのがイヤだからこじつけてるだけかもしれないですね。


守ることだけが愛ではないことをシーラにはわかってほしかったですね。
暴力に訴えかけてもなにも解決にはならないんです。DVは犯罪です。


リェータを抱きしめて歌って「そうか……だめか」って言うとこと
ハワルに撃たれて、最期にリェータの名前を呼んだのにリェータはハワルを呼ぶの最高にしんどい。報われなさしんどい。最期までリェータを思ってたのがほんとに悲劇的。


歌はね、言うまでもなくかっこよかったです。
あれを見るために私はKAATまで行ったんだ。
(私のクライマックスがとても序盤)



(全然関係ないけど、リェータを担ぎ上げて階段降りてくるシーラに1番沸いた。すき)
(ほんとに関係ないけど、リェータがシーラに抱きつくシーンを見ておっきなテディベアが頭に浮かんだ)





ドゥーシャはみんなのお母さんっていうか、望む方向へ導くのが役目というか…
見守ってくれてるみたいなかんじで、ドゥーシャの優しさにすごく安心しました。厳しいことも言うし、勇気をくれるし、本当にお母さんみたいだった。
言葉の重み、説得力がすごかったです。


マルシアさんの歌唱力、稽古場見学会のときからずぅっと魅了されてたんだけど、本番は演出もついてさらに素敵に。


抱きしめるとき背中をポンポンッてしてくれるのがもうお母さん……
ハワルの夢のシーンで微笑んで見守ってるのほんとお母さん…!



カテコで袖にはけるとき客席に小さくお手振りしてて、最年長かわいーーーーっ!!!って沸いた。
ドゥーシャ大好きです。






オープニング歌い終えてリェータがハワルとシーラの方を見てからはけてくとき、どっちを見てるのかちょっとわからなかったんだけど、あれたぶんハワルと見つめ合ってるよね?それでシーラは交わらない視線を投げてるってことだよね?


壁の蝋燭が誰かが死ぬと順番に消えてくんだけど、最後2本残ってたのは、ハワルとナウチのでいいのかな。


ミュージカルって、歌うぞっ!ってかんじに感情が昂ぶって歌い出すことが多いだろうけど、今回の5DAYS、とくにハワルとリェータに感じたのはセリフの延長線で歌ってるみたいな。
それこそ芝居とミュージカルの線を越えたような歌い出しで、すごく良いなって思いました。

私がミュージカル好きだからそう感じたのかもしれないけど。







どんなに経過が明るくてかわいくて眩しくても、結末は悲恋だし悲劇だし、すっごくしんどかった。
でも登場人物たちの強さを感じてあったかい気持ちになるというか、終わってからもドキドキしました。




(まあしんどいことに変わりはないんですけど)




ただ、私の教養が足りないせいで、この素晴らしい作品の全てを汲み取れない。
すごく悔しいし、惜しい!もったいない!
目の前に提示されたものを全部理解して隅から隅まで楽しみたいのに。……DVDだな。


見落としてるとこもたくさんあると思うんですが、これらが私が見た全てです。
見えにくいシーンがあった気がするのが惜しい。




勢いでバーッと書いたらすごく長いしごちゃごちゃしてるんですが、私がいつか読み返して体感したことを思い出せればそれでいいんだ。






KAATあほみたいに遠い!!!!!