見た目と中身が反比例

俳優さんが好きで舞台を見に行くオタク未満の日記。盲目的で肯定的。

ミュージカル SMOKE

 
SMOKE、見てきました

前の記事でも書きましたが、近い近い近い!!
最前列なんて汗を浴びるんじゃないかってくらい近い。
超(チョ)が咳き込むシーン、「大丈夫ですか?」 って声かけそうになる近さ。
2回目の観劇で気づいたんですが
真志さん超いい匂い。
香水何使ってるのか教えてほしい。切実に。超いい匂いした。 すき。

 

 


座席が舞台の四方を囲んで、正面(N)、向かって左(E)、奥( S)、向かって右(W)に分かれてます。
真ん中に二人用のテーブルと椅子。
詩を書くための机、ベッド、飲み物が置かれた棚、絵の具の机。 それと四隅に置かれたスクリーンと木枠。
棚に膝がぶつかりそうになるし、 出入りの際にうっかりセットの木枠に触っちゃう人がいるくらい近 いし狭い。不思議な感覚です。
この先あんな至近距離でお芝居見ることないんじゃないかな…… 近さは人を狂わせるよ……。

 

 

 

 

 


舞台は刑務服を着た男が横たわりながら咳き込むシーンで始まりま す。
血を吐きながら詩を書くも周囲には理解されず、「気が狂ってる」 「精神異常者の戯言」と酷い誹謗中傷を受ける。
この刑務服を着た男が李箱(イサン)と思われます。
「剥製になった天才」と歌って、自らを負け犬、 ゴミクズと罵った。


ここで鏡に見立てたスクリーン越しに海(へ) の姿が映されるんですが、大っきい!かっこいい!はわわ… しゅきぴ〜…


暗転してスクリーンに『SMOKE』 の文字が煙となって映される。え、え、演出かっこい〜〜〜〜! ときめく〜〜〜!!

 

 

 


未見の方がもしこの記事を読んでくださってたとしたら、 とても申し訳ないのですがSMOKEは重めの舞台です。

こんなテンションじゃないんです。

 

 


悲しげに歌うワンピースの女性、紅(ホン)。

歌声キレイすぎて肌がザワザワする。
あやひー細い。どっからその声出てるんだ。
ゆっこさんも細いし細い。どっからその声出てるんですか。 程よいハスキーボイスが美しい。


その傍ら、怪しげな影が2つ。


海(ヘ)「本当にこんなことしていいの…?」

 


私(かっっっっっ…………………わいい)

 


超(チョ)「なんだ、怖気づいたか」
海「そうじゃ…ないけど……」

 


私(耳が!クマの耳が見える!シュン…てなった耳が!! かわいい!!くまちゃんかわいい!!)
初っ端から沸きポイント多すぎてヒーヒー言ってますがいつもはもっと大人しい心で見てます。

 


目隠しをした紅を超が担ぎ上げてベッドまで運ぶ。 喚く紅に猿轡をかませようとして逆に手を噛まれる海(どんくさいかわいい)


紅が最後のチケットで、 この誘拐が成功すれば俺たちは海へ行けるんだ、と。 そうすれば夢が叶うんだ、と。……?


超が身代金を要求する電報を打ちに行くと言い、 ロングコートを羽織る。
私(イケメンはロングコートがよく似合う)

 


脅しのための拳銃を自分が持ってていいかと聞くと、 逆に銃口を突きつけられて怯える海(かわいい)

 


超「ほら、これでいいだろ?」
優しく拳銃を手渡す超。
私(お兄ちゃんだぁ〜〜〜〜〜〜〜)
ここの木暮超はものすごくお兄ちゃんな顔をなさる。 お兄ちゃんって顔をする。
序盤は海がばりかわいい。可愛がりたい。 とても可愛がりたい甘やかしたい。 めいっぱい甘やかしてやりたい。かわいい〜〜〜〜。

 

 

 


超が部屋を出てくと紅が目を覚ます。 激しく咳き込む紅を心配して海が猿轡を外してしまうんですが。


ここからがもう超絶くまちゃんタイム。


紅「あなたはいい人でしょう?」
海「僕は…………いい人です」

 


紅「これ(目隠し)を外してくれませんか? これのせいで余計に怖いんです。もう何も聞きません」
海「……約束ですよ?もう何も喋らないでくださいね?」


目隠しを外された途端に自らベッドから転げ落ちる紅

 

紅「あ〜〜急に目隠しを外されたから眩しくて〜! 縛られた腕が痺れるんですぅ〜〜(オーバー演技)」
海「えええええ?!?!!(迫真)」
紅「おねが〜〜〜〜い」
海「ホントはこんなこと許されてないんですからね!?」


解いちゃうんですよ〜〜〜もう可愛いな〜〜〜〜愛しいな〜〜〜
わかってても毎回毎回ちゃんと海が迫真の動揺をしてくれるから笑 っちゃう。日に日に少しずつ大袈裟になったかな?もぉおお〜〜〜おバカちゃん〜〜ってなります。

 

 


紅のスーパー母性タイム


創作のお話を読み聞かせてくれる
(このときの海の顔がとても少年すぎて大好きです)


噛んだ痕が痛むとヨードチンキを塗ってくれる
海「薬って苦いししみるから嫌い…」
紅「痛くても苦くても我慢するの。 じゃないと海みたいに叫べないわよ?」


私(ママだ〜〜〜〜〜〜〜)


ゆっこさんはお母さん、あやひーは歳の離れたお姉さん、って印象です。
ゆっこさん紅は素直にごめんなさいって言いたくなる母性、
あやひー紅は本格的な赤ちゃん返りしたくなる母性でした。
ママ〜〜〜!!

 

 


何か音楽が聴きたい!とレコードを指差す。
曲が流れ出すと「私この歌大好きよ!」「ね、踊らない?」
んんんんんっ


〜スーパーくまちゃんタイム〜


ぎこちなく踊る姿がもう…… 森のくまさんが聴こえてくるようでした。 健全すぎてみんなのうたに採用できる。


次第にいい雰囲気になってく二人。
(気が気じゃない私)
この次のナンバーで本気の社交ダンスのシーンが入るんですが

 


そうだった〜〜〜〜〜〜

大山真志かっこいいんだったわ〜〜〜〜〜 〜〜

 


そうですね、真志さん超かっこいいんだったね。うっかりうっかり。
Eブロックで見たとき死にそうだった。かっ………こいい〜〜〜… …
このシーンをエンドレスリピートしたい。 

 


キスしそうになったところで超が帰ってきてくれて、 私ガッツポーズ。ナイスタイミング。 こんな至近距離で見たら灰になってしんでしまう。

 

 

 

超と紅が実は知り合いで、 誘拐して身代金で海へ行くというの嘘だと判明して動揺する海。
全て私が説明するから、 と紅に差し出された薬入りのコーヒーを飲んで眠らされる。
私(すやすやかわいい)

 

以降、海しばらくおやすみタイム

 


ここからはもう超と紅による感情の殴り合いです。
回によっては怖いくらいでした。
特に私がゾワゾワしたのは木暮超とゆっこ紅の組み合わせですね。
あんなに叫んで……。


日野超はいっぱいいっぱいになってる感が伝わってくるようで苦しくなりまして
木暮超はなんというか、余裕ありそうだった分、 崩れてからが怖い。すごく張り詰めていたんだなってかんじです。

 

目を覚ましてむくりと起き上がる海、爆沸きする私。ほんとかわいいな今回!!!

 


これって〜〜〜なんな〜の〜〜〜〜 は仕事中にわけわからないの振られたときに口ずさむと思います。
アダリン、アスピリンアスピリン、アダリン。
アダリンは芥川龍之介も服用していたお薬ですね。

 

 

 

 

 


ネタバレしてしまうと
海はキム=へギョン(李箱)で
超は海が創り出した『鏡の中の自分』
紅は海が捨ててしまった『愛しさや憎しみ、死そのもの』 だそうです。
途中までは紅は生みの親とかなのかなーって思ってたんですが、 そんな生やさしいもんじゃなかった。
しんど〜い。
海は外側の体で、超が脳で紅が心、 みたいな解釈で合ってますでしょうか。

 


真実を知ってもなお逃げ出そうとする海を、 超は鏡越しに蔑んだような目で見るんですが、海=超なので蔑んでるのは自分自身ですよね。
冒頭の刑務服を着た男は左手で詩を書いてたのですが、 キムへギョンは右で書いてます。 鏡合わせだからっていう演出だったんですが、 私は自分では気づけなくてキャストのインタビューで知りました。

 


海が14歳で心の成長を止めたということは、 紅は14歳までの海の感情の全てを持ってるということなんでしょ うか。
母のようなゆっこさんの紅も、お姉さんのようなあやひーの紅も、 どちらもそれぞれ大好きです。

 


全てを受け入れた海が鏡を銃で打ち砕くときの演出カッコ良すぎて鳥肌立った。

 


暗転して出てきた刑務服の海(キムへギョン)、おっきい。
出所の際に黒いロングコートを羽織り、ハットをかぶる。 かっこいい!!!もうお腹いっぱい!もう!!いい!!ありがと!!

 


目覚めても振り返ってもそこにはだれもいない
と歌ったときの顔が……最高……。

 


そして、ラストナンバーの翼は、とても爽快感のある曲調でした。


飛ぼう 飛ぼう さあ飛ぼう
もう一度だけ飛んでみよう


という歌詞は、翼(ナルゲ)という小説の1節です。
高らかに歌い上げるキャストの姿を通して、 自由を奪われた時代に自由を叫ぶ李箱が見えた気がしました。
翼はあらすじしか読めてないんですが、 これも現代に通じるものを感じました。
キャストも言ってたけど、 李箱が現代に生きてたら評価されてたんじゃないかなあ。

 

 

 


表情が見えなくなるのが勿体なすぎるから絶対泣かないと我慢してたんですが、海(=李箱) が詩を書いた紙を空にバラまいて暗転した瞬間ボロ泣きしまして(化粧崩れがひどかった)。
何回見ても心を動かされるというのはあり得るのだなぁ。
そういえば私はる年も毎公演泣いてたからあり得るものだった。 大野と淀様で毎公演泣いてた。

 


君は時折君が最も嫌う食べ物を貪る
アイロニイを実践してみるのも良いだろう
ウィットとパラドックスと……
君自身を偽造してみるのもやってみる価値のあることだ

 


李箱の作品はどれもこれもわからないものばかりで終始疑問符だったんですが、これはちょっとわかるかもしれない。
韓国で上演された際のブログがあったのでそちらを読んでいただけると李箱についてはチラッとわかるかもしれません。
調べてくと、 これがあのシーンかーってなって楽しいのでロスの間に調べてとこ うと思います。

 

 


公式が画像を上げてくれて、毎回ブログ更新してもらえて、 なんというかもう、もう、ありがとうーー!!!!お疲れさまー!!

 

 

 このツイートの海がとても……とても……くまちゃん……ブランケットの色がさあー!!??

 

 

 


以下、余談。

 


この公演期間、雷門前で人力車のお兄さんたちに捕まること3回。東京力車、覚えたぞ。
いくら私がドのつく方向音痴でも九劇くらいまでなら行けるよ。 公会堂行ったからね!行けるよ!2周ぐるぐるしたけど。

 


る年上映会のときに行こうと思ってた花月堂のメロンパンを食べるという夢が叶う。さくふわでおいしかったです。

 

 

 

 

 

 

 


こんなにかっこよくてかわいいって、いいのか?いいのか??

 

 

いいんです!!